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割とマメに図書館に通ってます。
主に借りるのは、料理本と小説本。半々ぐらい。
料理本って、見るの大好きなんですが、それ1冊あれば満足ってものでもなくて
私から言わせると、書店で吟味に吟味を重ねて選んだ1冊も、
お金を払ったその瞬間から大きく値崩れが起きるという。
ですので図書館にはかな~りお世話になってます。
新刊も結構ありますし、ずらーり選び放題♪ なんて贅沢♪
小説本の方はというと、SFものとかは苦手ですが
それ以外はわりとなんでも読みます。
自分のアンテナが低いので、
文学賞とか、世間で評判となってるものを頼って読んでます。
最近では宮部みゆきさんの『孤宿の人』上・下に感涙しました。
中でも、料理の描写が上手な作家さんのは、いいですねぇ。
映画なんかもそうですが、やっぱり料理が名脇役として登場するのは
観ていて非常に楽しい&嬉しいんです。
料理に注目し過ぎて、ストーリーはよく分かってないのもあります。
『レミーのおいしいレストラン』とか『南極料理人』とか、
『のんちゃんのり弁』(もっとお弁当のカットが欲しかった)
『かもめ食堂』『UDON』『めがね』
韓国ドラマの『食客』等々(←唯一観た韓流ドラマ)。
私と同じように、料理の描写が書かれている本を探す方もいて、
そういうところを参考に本選びをしたりします。
人によって感じ方は違うので
中には「あ、これは違う」とか、ありますけど
そうやって好きな作家さんが増えると、ラッキーだなって思います。
そうして得た、最近のお気に入りは池波正太郎さん。
久しぶりに私のストライクゾーンにきました。時代ものです。
ですから、食卓も地味というか、今に比べると侘しい。
だけど、堪らなく美味しそうなのは何故でしょう。
侘しいけど豊かで美味しそうなんですよ。
「根深汁で飯を4杯も食べた」とかね。
現在に比べると、かなり質素な食卓なのに、
(だって、おかずが根深汁って。いわゆる、葱の味噌汁ですよ!)
汁だけでご飯を4杯も頂けるなんて、
きっと、旬の葱で味が濃いんだろうなぁとか、
お米は土鍋で炊きたてで、味噌は自家製ので、麹は麦かな、米かな、とか
味噌の出汁は煮干しか鰹か…とか、連想するわけですが
それより何より、その食いっぷりだけで、よだれが…。
物余りの現代より、江戸時代の食卓のが豊かに思えてくるから不思議。
やれメタボとかダイエットだとか、
油分が、塩分が、糖分が、栄養バランスがどうだとか、
何かにつけ病的な現在の食に比べて、なんてシンプル。
腹が減って旨いから、かっ喰らう!…素敵じゃないか♪
でもって、この根深汁にちょいと油分を加えると
いっそう旨くなるのだとか。
こういうの、すぐ真似しちゃう♪
知らないより知っていた方がいい、食卓の知恵。
最近は、本文中に出てくる美味しそうな描写を
「丁寧」にノートに書き写すということまで始めました。
「香の物の沢庵を薄打にし、これへ生姜の汁をしぼりかけたもの」
私は初めてこういう食べ方を知りました。
池波正太郎さんの作中レシピをまとめた本もあるようです。
試しにチョロっとググると、コアな池波「食」ファンがわんさとヒットします。
私などは、そういう方々の足許にも及ばない
今しがたドアをノックしたばかりの新参者です。
えーっと、もちろん池波さん以外の作家さんもチェックしてますが、
簡素ながら生き生きとした食卓を描く池波さんに夢中。
自然、我が家の食卓は洋食より和食が主(笑)
それでね、思えばこういうのって、子供の頃からなんですねー。
本の中の食べ物に執着するの。
十返舎一九の『東海道中膝栗毛』。やじさん、きたさんです。
子供向けの本でしたが、中に「きんつば」が出てきまして、もう釘付け(笑)
しつこく何度も母にきんつばをせがみまして、
ようやく買って見せてもらった時の、そのがっかり感ときたら。
だって、「きん」の「つば」なのに。
「金」の「唾」って、どんなものかと想像してたのに。
夢に見た「金」の「唾」が(しつこい?)、ただの「あんこの塊」に見えてねぇ。
恨めしかったですよ。あんこ系は苦手でしたし。
きんつば、名前変えろやー(>_<)ってね。
ニコ動で素敵にナイスなもの見つけました。
内容は「剣客商売」ではなくて「鬼平」ですけど
すこしでも池波ワールドが伝われば。
根深汁はこの方がアップしたシリーズの12番目に登場してます。
昨年探究していた軍鶏鍋(3番目) もあって、嬉しい(^^♪
参考文献 池波正太郎 『剣客商売 辻斬り』
池波正太郎 『剣客商売 待ち伏せ』